以前から読み進めている平成大不況問題のおそらく最終章に当たる本。文明が進んでも人間という種の性はおそらく全く変化していないだろうが、一方あらゆる意味で学問分野の発展は素晴らしいものがある。我々の生活レベルで考えても携帯電話やテレビ・オーディオ・コンピューター、どれをとってももう十年前、いや五年前の製品と比較する事は出来ないだろう。そして、それは日本が世界に冠たる‘技術立国’であるおかげなんだが、一方政治・経済という社会科学分野においてはおそらく戦前レベル以下に低下している。平成に高橋是清は生まれないだろうし、坂本龍馬などそれこそ日本史上の奇跡であろう。なぜこんなことになってしまったのか。
一連の社会経済学関連の本を読んだ一つの答えはあまりにも大学での経済学のレベルが低いという一点に集約できる。これは政治学も同じ。この本の日銀総裁人事を見ておそらく読者は愕然とするだろう。この程度の知性に我々の生活の金融・経済面が全面的に委ねられているのかと思うと、背筋が凍る。また、その経済分析手法や手段など、せめてまともにマクロ経済学を勉強したヤツにやらせろよ、と叫びたくなる。現行の平成不況の原因は作者によればまさに○○の政策ミス、つまり人為的な不況である。最近のネットのニュース等を見てもまだその事に自分たちは責任がないと思っているフシがある。一体この無責任体質の原因は何だ!(私なりにはもちろん答えを既に出しているが)
まぁ、大学の経済学部を「つぶしが効く」などと馬鹿にしてきたツケなんだろうか。それにしても、大きく、かつ致命的なツケだと思うんだが。